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キルヒアイスの比類なき活躍の数々を振り返る

帝国キャラ編

「キルヒアイスは、ラインハルトの分身であり、彼が生きていた当時、ラインハルトは人生を二倍の質と量で生きることが可能だったのである」(第10巻)

ラインハルトが覇道にわき目もふらず進むことができたのも、キルヒアイスという優秀な補佐役あってのことである。彼は常に有能なアドバイザーとして、ラインハルトの誇りと責任感を尊重し、彼が心理的に負の方向に傾くのにストップをかけ、彼の覇道の障害となるものを除去することに尽力してきた。

キルヒアイスが全般にわたって行ってきたアドバイスの基本型は、違った角度からの物の見方を提示して、ラインハルトの思考を建設的な方向へと軌道修正することである。(*1)

彼はラインハルトの影たらんことを自らに課し、死してもその決意を守り通した。

そんなキルヒアイスが、ラインハルトと共にいる時に、腹心として具体的に行った活躍の数々を列挙してみよう。

1・宇宙暦791年・帝国暦482年(外伝「白銀の谷」)

初陣の地の惑星カプチェランカで、ベーネミュンデ侯爵夫人の意をうけたヘルダー大佐 によって、凍死させることを意図した機動装甲車による敵状偵察を命ぜられたが、ライン ハルトと協力して同盟軍の小部隊を撃ち取り、装甲車を分捕って窮地を脱した。

その後、 彼らの死を確実にしにきたブーゲンベルヒ大尉を返り討ちにした。また、その後の戦闘中にラインハルトを謀殺しようとしたヘルダー大佐の手首を撃ち抜き、彼の命を救った。(*2)

2・宇宙暦792年・帝国暦483年(外伝「黄金の翼」)

第5次イゼルローン要塞攻防戦の最中、ベーネミュンデ侯爵夫人の意をうけたクルムバッハ少佐らに謀殺されそうになっていたラインハルトを救いだし、またその時、転落死しそうになった彼を必死で守り通した。

3・宇宙暦793年・帝国暦484年(外伝「朝の夢、夜の歌」)

憲兵隊に出向中、かつての幼年学校で発生した「殺人事件」の捜査を命ぜられると、ラインハルトとふたりして事件を推理し、真犯人がシュテーガー校長その人であることを突き止め、事件を解決に導いた。

4・宇宙暦794年・帝国暦485年(外伝3巻)

ヴァンフリート星域会戦で出会ったリューネブルクの危険性をいち早く察知して、彼に対する情報収集を行うと同時に、ラインハルトが必要以上に彼の存在に拘泥することがないよう、注意を促した。

ヴァンフリート4=2での地上戦で戦況の大局を気にかけるラインハルトに対し、個人的武勲を立てることに専念するよう進言。同盟軍基地で敵司令官の捕縛に成功すると、その功をラインハルトの個人名で素早く通信した。

5・宇宙暦795年・帝国暦486年(外伝1卷)

第3次ティアマト会戦で8千隻弱を指揮したラインハルトが会戦全体の勝利を決定づ けた後、敵敗残兵の追撃を中止するよう進言。「残敵掃討の功まで独占しては他の提督の嫉妬と憎悪をかうだけ」として、ラインハルトに譲歩させた。

皇帝からブリュンヒルトを下賜されたラインハルトが、使者の役人に礼金を支払わなくてはならない慣習に慣った時、「一男爵ごときを相手に小さな筋を押し通されるより、筋の通る社会をつくるため、ここはこらえてください」と助言。得心させた。

6・宇宙暦796年・帝国暦487年(本伝)

アムリッツァ会戦で猪突して味方に損害を与えたビッテンフェルトに対し、ラインハルトが信賞必罰の方針をもって対処しようとしたところ、「部下の中にまで敵をおつくりになりますな」と諫め、処罰を撤回させた。

貴族連合軍によるヴェスターラントへの核攻撃を政治宣伝のために黙認したラインハ に対し、かつてない強い調子で諫言した。

以上は、キルヒアイスが、ラインハルトと共にいる時の活躍である。

他方で、彼がラインハルトのそばから離れている時に単独で行った活躍もたくさんある。列挙してみよう。

  • 衛星クロイツナハⅢで単身休暇中、警察による麻薬組織の摘発に協力する決意をし、首魁のバーゼル退役中将の逮捕に一役かった。(外伝「汚名」)
  •  ラインハルトの命をうけ、カストロプ星域の動乱を鎮圧した。
  •  帝国領に侵攻した同盟軍の補給線を断ち、またアムリッツァ会戦では全軍の3割を指揮下において同盟軍の後背に回りこんで撃破した。
  •  リップシュタット戦役の際、ルッツとワーレンを従えて別動隊を率い、60回を超える戦闘にことごとく勝利して、辺境星域を平定した。また、リッテンハイム侯の5万隻の艦隊を撃破(キフォイザー星域会戦)して、逃亡先のガルミッシュ要塞を陥落せしめた。

以上のように、輝かしい武勲を含め、キルヒアイスの功績はとてつもなく大きい。

「キルヒアイスの資質は、軍人として傑出しており、戦略家としての識見と、戦術家としての巧緻さと、軍政家としての処理能力と、戦士としての勇敢さとを、最高度の水準でそなえているであろう」(外伝3巻)

このような傑出した人物を無二の親友とすることができたからこそ、ラインハルトは覇 道を成就することができたのだろう。

後世「もしジークフリード・キルヒアイスが生きていれば・・・」と諸将をして幾度となく悔やませたが、たしかに彼ほど稀有な人材は滅多に存在しないに違いない。

(*1)それゆえ「下水道のなかを覗いても、そこに美を発見するタイプ」とか「お前が学校の教師になったら、心を傷つけられる生徒はいなくなる」(外伝3巻)などとラインハルトに評される。

(*2)原作版『白銀の谷」ではブーゲンベルヒ大尉が死ぬところで終わっているが、OVA版では、原作版『黄金の翼』で断片的に触れられたように、へルダー大佐が自ら手を下して失敗し、自殺するところまで描かれている。

ラインハルトと帝国軍の諸将たち――名提督列伝

帝国キャラ編目次 http://anime-gineiden.com/page-63

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