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アッテンボローに見る反骨とジャーナリズム魂

同盟キャラ編

アッテンボローは、どちらかというと理念そのものよりも、権威に逆らう行動自体に価値をおくというか、それが楽しくて仕方がないタイプにみえる。

イゼルローンが同盟政府に逆らって孤軍奮闘することになってから、彼は「行動派の学生革命家」に変身し、水を得た魚のように実に生き生きと行動しているが、内心、そのような情勢になったことに胸を躍らせていた可能性がある。

そもそも彼が共和政府の「黒幕」として伊達と酔狂で革命運動をやっているのも、民主主義それ自体に対する信奉よりも、単に新帝国という強大な存在に従順になるのが嫌だからという理由が大きいように思える。

アッテンボローのそういった反骨精神は、父親からの精神的な遺伝の部分もあるようだ。 彼の父親は優秀なジャーナリストであったが、常に上司と衝突して6回も職場を転々とし たという。ダスティの母となる女性に求婚した時も、彼女の父親と口論や殴り合いを繰り 返したそうだ。

ダスティが元々、ジャーナリスト志願だったのも、秀でた問題意識によって社会の不正義を見抜き、また義憤を感じていたからだろうが、それ以上に父親とその職業に対する憧れと尊敬の念があったからかもしれない。

最近は情報機器の発達のおかげで、エアコンの効いたオフィスにいながらにして記事を書くジャーナリストが多くなってしまったが、彼の父親なら、きっと昔ながらの「脚で書く」タイプの行動派の記者ではないだろうかと思う。

さて、そんな父親譲りのジャーナリスト魂の発露というか、実際はかなり印税が目当てのようだが(*)、アッテンボローは「革命戦争の回想」なるノートを肌身離さず持ち、時折ポプランなどから茶々を入れられながらもメモを怠らない。

そんな彼の文章力が発揮されためずらしい例がある。

「回廊の戦い」に先だって、ビッテンフェルトがヤン一党に送信してきた「カイザーの慈悲を求められよ」という勧告文に対して、アッテンボローは次のような返事をしたためている(OVA78話)。

「連年、失敗続きにもかかわらず、そのつど階級が上昇する奇跡の人ビッテンフェルト提督へ。貴官の短所は、勇気と思慮の不均衡にあり。それを是正したく思われるのなら、わが軍を攻撃されよ。貴官は失敗を教訓として成長する最後の機会を与えられるであろう」

こんな文章を送りつけたわけだが、内容をみる限り「文学的才能」よりも単に「人をからかう才能」の方が際立っているような気が・・。

それにしても全人類の人口が400億だから、回想録がベストセラーになったら、一躍、とんでもないビリオネアーになれるでしょうなあ。

(*)「こんな面白い時代に生まれたからには、いずれ回想録でも執筆して印税で稼ごうと思ってね」(OVA61話)

ヤン・ウェンリーと同盟軍の仲間たち――イレギュラーズ伝説

同盟キャラ編目次 http://anime-gineiden.com/page-366

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