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忠誠心あふれる人物たち【銀英伝キャラ】

その他のキャラ

『銀英伝』では「忠誠心」が、人間関係を形成する重要な要因になっている。

なにしろ忠誠心に厚い古風ともいえる人物がたくさん登場するのだ。

ここではそんなキャラを取り上げてみたい。

一般社会でも、教師は生徒を持ち、上司は部下を持つ。目下のものを脅して従えようとするものもいれば、尊敬を得ることによって自然と従える格好の人もいる。

人々から慕われ、忠誠を得るとはどういうことか、少しは参考になるかもしれない。

1・アンスバッハ(→ 忠誠の対象・以下同 ブラウンシュヴァイク公)

キルヒアイスを殺害した張本人ということで、決して愛すべき人物ではないが、しかし、彼に対してはラインハルトも憎悪を感じてはいなかったという。(*)

アンスバッハは私利私欲で行動しなかった。

忠臣として、お馬鹿な主君ブラウンシュヴァイク公を支えつづけ、最後まで忠誠を全うしたのは、完全な自己犠牲精神の表れであったといってもよい。

ただ、公爵の方は彼の忠告を受け入れるだけの度量も見識もなく、不幸な主従関係に終始した。誤れる主君に奴隷的忠実さで仕えたということで、間違った忠誠心の例だったのかもしれない。

(*) 「アンスバッハが自分の生命を捨ててまで主君の讐を討とうとした行為に、美を感じたからでもあった」(第3巻)らしい。

アンスバッハ語録

「ゴールデンバウム王朝もこれで終わった。自らの手足を切り取って、どうして立っていることができるだろう」(OVA23話)

2・ベルンハルト・フォン・シュナイダー(→メルカッツ)

逆に見ていて気持ちのよい忠誠心の例がシュナイダー。

リップシュタット戦役も終幕の頃、滅び行くゴールデンバウム王朝に古風にも殉じようとしたメルカッツを制止し、同盟への亡命を勧めた。

「私の上官は閣下お一人と決めております」

という彼の言葉は、メルカッツを上官として、また人間として尊敬しているが故であろう。そういう意味で、彼の忠誠心はアンスバッハのそれと違い、道理にかなっていると思う。

メルカッツが不当な扱いを受けるのが我慢ならず、いつも上官に代わって我が事のように抗議する姿は、見る者に忠誠心の何たるかを教える。

思うに、数奇な運命に翻弄されたメルカッツだが、彼の最大の幸運はシュナイダーのような良き部下に恵まれたことではないだろうか。

ちなみにだが、メルカッツ自身が、ゴールデンバウム王朝銀河帝国への忠誠心の厚い、古風な人物であることは言うまでもない。

シュナイダー語録

「メルカッツ提督は旅を終えられた。そのことをご遺族の方たちにお伝えして、おれの旅も終わる」(OVA109話)

3・ハンス・エドアルド・ベルゲングリューン(→キルヒアイス→ロイエンタール)

当初、キルヒアイスに仕え、後にロイエンタールの忠臣として生を全うした。

ロイエンタール死後の彼の自殺は「殉死」なのか、それとも「憤死」なのか。

比類なき資質を有する上官に二人も恵まれた喜びが大きかった故、かえって連続して急逝された時の悲憤も耐え難いものだったのかもしれない。

まさに親友・親兄弟を失うがごときである。彼をみていると、忠誠心が厚い人物ほど、その対象を失った時の失意や悲しみも大きいということがよく分かる。

4・ルイ・マシュンゴ(→ユリアン)

フェザーンに赴任することになったユリアンの護衛役をおおせ付かったマシュンゴ。

それ以降、律義にその命令を守り通し、ユリアンいるところどこまでも付き添った。カイザー・ラインハルトに最後の白兵戦を挑んだ時も、ユリアンをかばって戦死した。

やはり、彼の場合も、ユリアンが忠誠に値する人物だと思ったから、最後の最後まで護衛役に徹しきることができたのだと思う。

もしその時、マシュンゴがユリアンの盾にならなかったら、民主共和制の灯は完全に潰えていたのだから、彼の最後の捨て身の行動は一国家をも救ったわけだ。

そう考えるとものすごい貢献ではないだろうか。

マシュンゴ語録

「運命には逆らえませんから」

5・コルネリアス・ルッツ (→ラインハルト)

おそらく、ラインハルト指揮下の諸提督であれば、誰であれその忠誠心の強さに大きな差異はないであろう。彼らはラインハルトのためなら喜んで死をも選ぶに違いないし、またその人望こそがラインハルトをして比類なき覇王にせしめた所以だろう。

したがって、ここでルッツを取り上げているのは、あくまでそういった諸提督を代表する形で例に挙げているに過ぎない点をご理解いただきたい。

彼は「ウルヴァシー事件」でラインハルトらをブルュンヒルトに逃がすため、自ら追っ手の循となって逝った。彼は最後に「もとより、小官は生きて元帥杖を手にするつもりでございます」(OVA92話)と語ったが、これがラインハルトを安心させるためのものであり、実際には死ぬ覚悟を決めた上での発言であったことは明かだ。

この一点の曇りもない忠誠心に、ラインハルト軍団の強さの秘密を見ることができる。

真の忠誠の何たるかを知る諸提督と、それを受けるに値する覇者の例が、ここに見られる。

6・ランズベルク伯アルフレッド(→エルウィン・ヨーゼフ2世)

彼の場合も盲目的忠誠心の悪しき例に数えられるのではないかと思う。

ただ、彼は彼なりに、幼帝と彼の体現するゴールデンバウム王朝に対し、最後まで精一杯の忠義を貫き通した。たしかに物語では滑稽な役回りかもしれない。視野の狭い愚か者かもしれない。しかし、彼なりの生き方を無下に嘲笑することはできない。

名脇役たちこそ陰の主役なり――キャラクター勝手に分類学

その他キャラ編目次 http://anime-gineiden.com/page-369

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