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女性列伝【銀英伝キャラ】

その他のキャラ

1・ドミニク・サン・ピエール

不思議な女性である。

ルビンスキーの犯罪を黙認しているということで、明かに道徳上の責めは免れないが、一方でエルフリーデと彼女の赤ん坊の世話をやいてやるなどの優しい面も持つ。

歌手・ダンサー・女優などの遍歴をもつ、いわゆる「お水系」の女性のようが、どこか流れ者・精神的漂流者の面影がある。

ルビンスキーにも堂々と皮肉を浴びせるなど、一筋縄ではいかない性格のようだ。

帝国軍に逮捕されて尋問をうけた後、釈放されていずこかへ姿を消したそうだが、なんとなくボストンバック片手にコートを着た彼女が、波止場にたたずんで真冬の海を眺めている光景が目に浮かぶ。

ちなみに、男性目線でいえば、もっとも“色っぽい”女性ではないかと思う。

2・カーテローゼ・フォン・クロイツェル(通称カリン)

まるで「ユリアンにも恋人ができなくちゃ可哀想だ」と考えた「神」が、思いつきで登場させたような女性。

OVA版では、第3期から彗星のように現れ、たちまち準主役級の存在に躍り上がってしまった(万年日陰者のラオ少佐の立場も少し考えてほしいと思う・・・)。

というのは冗談として、やはりシェーンコップのような不良中年を父親に持ってしまった不幸は大変なものだと思う。しかも、当の不良中年氏は、カリンの母親となった女性のことをさっぱり覚えていないというのだから、あきれたというか、罪深い話である(死ぬ間際に思い出していたが・・)。

カリンはそういった環境で育ったせいか、男性不信とフェミニズムの傾向があり、感情の抑制に困難をきたしている。そういう意味で、中性的なところがあるユリアンとは、どこか波長があうのかもしれない。

それにしても将来、ユリアンがカリンの尻に敷かれるのは目に見えている。

彼には歴史家の後に、さらに哲学者の道が開かれているのだろうか。

3・ヴェストパーレ男爵夫人マグダレーナ

アンネローゼと友人づき合いをする数少ない貴族の女性であるため、ラインハルトが頭の上がらない数少ない人物の一人。

善良・快活で、男性にも気兼ねせず、貴族のステレオタイプの枠を越えている。自立心にあふれた才色兼備の女性。7人の愛人がいるというが・・。

そういえば、キルヒアイスにも思い入れがあるらしい。彼女はキルヒアイスにも照準を合わせていたのだろうか(笑)。

ちなみに、彼女は物語の進展とは直接関わりがない存在である。

4・オルタンス・キャゼルヌ

宇宙暦789年、ヤン少佐は惑星エコニアから帰星すると、キャゼルヌに呼ばれて彼の婚約者であるオルタンス嬢を紹介され、アッテンボローと共に手料理を振る舞われた。

この時の彼女の料理は、「食事とは最上の喜びであるという考えの具現化であった」(外伝4巻)という。そう、マダム・キャゼルヌは料理名人なのだ。

ちなみに、彼女には予言能力もあるらしい。

この時に、3人について「そうね、出世はするでしょうね。でも、きっと地位以上の責任を自分でかぶることになるわ」と予測し、見事に的中させている。

また「バーラトの和約」後も、慣れない新婚生活を始めたヤン夫妻について、「あのご夫婦にはね、小市民的家庭なんて舞台は狭すぎるんですよ。まあ遠からずいるべき場所へ飛び立っていくでしょう」(OVA59話)と発言し、事実その通りに事態は推移した。

もっとも予言というより、彼女の人間を見抜く眼力のなせる技であろう。

オルタンス語録

「料理よりも大切なのは亭主を躾けることよ。甘やかすとつけ上がりますからね」(OVA59話)

5・エヴァンゼリン・ミッターマイヤー

「キャンディ・キャンディか!」という突っ込みはさておき、

同盟側の料理名人がキャゼルヌ夫人なら、帝国側はミッターマイヤー夫人ということになるだろう。ただし亭主を尻に敷いたりせず、あくまで夫を立てるタイプのようだ。

考えてみれば、美人で料理が上手くて気立てがいいというのは、男性にとって理想的な妻ではないだろうか。こんな女性が天から降って湧いてきたのだから、ミッターマイヤーも羨ましいというか、つくづく運のいい男である。

ちくしょう!

6・エルフリーデ・フォン・コールラウシュ

故リヒテンラーデに連なる貴族の女性。ロイエンタールを憎みながら、しっかりと抱かれているところが凄い。

ロイエンタールが破滅する様を見たいという「なかなか凝った趣味」(ロイエンタール評)の持ち主。

しかし最後に、自分が産んだ赤ん坊を、まさに命尽きんとするロイエンタールに託した時、彼女の心には、どうやら憎しみ以外の異なる感情も芽生えていた様子だ。

その後に消息を絶つ。

7・その他の女性たち

以上の他にも、ヒルダ、フレデリカ、ジェシカ、マリーカ(後のケスラー夫人)、シュザンナといった女性たちがいる。彼女たちについては別の項目で取り上げている。

『銀英伝』には全体として女性が少ないが、物語に欠かせない存在である。

いやはや、やはり女性の画が並ぶと華やかですな。

名脇役たちこそ陰の主役なり――キャラクター勝手に分類学

その他キャラ編目次 http://anime-gineiden.com/page-369

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