同盟軍その他の仲間たち――メルカッツその他

イワン・コーネフ クロスワードパズルを静々とやる穏やかな人物だが、ポプランを体よくあしらうことにかけては、ヤン艦隊随一である。ポプランの皮肉や毒舌も、彼の前ではことごとく無力化されてしまう。コーネフがポプランと対峙した時に手ごわい毒舌家に豹 ...
同盟軍その他の仲間たち――ムライ、パトリチェフ、フィッシャー

ラィンハルト麾下の帝国軍諸提督たちと比較すると、明かにヤン艦隊のメンバーは多種多様な人材の寄せ集めである。年齢の幅も広く、硬軟取り混ぜたその顔触れは、司令官ヤンの寛容で懐の深い性格の反映なのかもしれない。 しかし、意外と「普通の」「常識的な ...
ビュコック語録とビュコック評

ビュコック語録 考えてみると、わしはたぶん幸せ者じゃろう。人生の最後にラインハルト・フォン・ローエングラムとヤン・ウェンリーという、ふたりの比類なく偉大な用兵家と出会うことができた。そしてふたりの内いずれかが傷つき倒れる光景を見ないですむの ...
老熟の人ビュコック

ビュコックは、言うまでもなくヤン艦隊のメンバーではないが、その気質は紛れもなくヤンとその仲間たちと同一地平線上にある。 彼もまた「はみ出し軍人」であった。 「ビュコックの爺さん」は、ヤンが唯一尊敬していた同盟軍の上官だった。 「あの老人が生 ...
キャゼルヌ語緑とキャゼルヌ評

キャゼルヌ語緑 家の引越が片付くまでは帰ってくるなと女房に言われてね。 (OVA19話) イゼルローンに着任して 独身生活10年で悟りえぬことが一週間の結婚生活で悟れるものさ。(OVA55話) 結婚したヤンに対して しかしユリアンのやつ早く ...
ヤン艦隊の真の実力者キャゼルヌ

アッテンボローの他にヤンの士官学校時代からの知り合いといえば、アレックス・キャゼルヌが挙げられる。 ユリアンは日記に次のように記している。 「ヤン提督が士官学校の3年生だったとき、キャゼルヌ『大尉』が士官学校の事務局次長として赴任してきたの ...
フレデリカ語録とフレデリカ評

フレデリカ語録 あの時、提督はひとりの女の子の心に絶対的な信頼を植えつけることに成功なさいました。(OVA6話) エル・ファシルでの思い出について はい、務めさせていただきます閣下。(OVA19話) 救国軍事会議によるクーデター後、「君がい ...
フレデリカ・グリーンヒルに見習う一途な人生

「11年間の時間をようやく取り戻せたような気がしますわ。提督が私のファーストネー ムを呼んで下さったのは、エル・ファシル以来です。覚えてらっしゃいます?」(OVA51話) ヤンがなけなしの勇気を振り絞って彼女にプロポーズしようとした時、フレ ...
ポプラン語録とポプラン評

ポプラン語録 おれは17の時に最初の敵機と最初の女をおとしたんだ。それ以来、戦果を重ねて、今じゃどちらも三桁の数字にのせている。(OVA39話)ユリアンに 野郎っ、戦場に出てこい! そうしたら相手になってやらい!(OVA68話) オーディン ...
伊達男ポプランに隠された本当の素顔とは?

オリビエ・ポプランの若かりし頃をうかがわせるエピソードがある。 ユリアンやポプランたちが「聖地」地球に侵入した時である。 その時、食事中に突然暴れ出した信者をみて、ポプランはそれが「サイオキシン麻薬」(*)の拒絶反応であることを瞬時に見抜く ...
本当の自分を隠してチャラ男を演じているポプラン

シェーンコップは「男らしさ」の魅力によって磁力のように女性を引きつけるタイプのようだが、それとは逆にナンパ師的な積極攻勢によって次々と女性をものにしていくのがオリビエ・ポプランだと思われる。 彼の場合、一緒にいて飽きない明るく楽しい性格や、 ...
シェーンコップ語録とシェーンコップ評

シェーンコップ語録 私はワルター・フォン・シェーンコップだ。死ぬまでの短い間、覚えといてもらおう!(OVA43話) ロイエンタールに対して 要塞とか人妻とかいうものは、そう簡単に借りられないものですがね。(OVA 46話) 個人の人権を守る ...
ワル中年に見る「もてる男」の条件とは?

シェーンコップは、戦いのない時は、暇を持て余して、そこら中を徘徊し、あちこちに出没する。ただ、それが趣味であると同時に、情報収集の手段でもある。 一方で、その時に、見えないところで、ガールハントもしていると推測される。あるいはポプランと競っ ...
騎士としてのシェーンコップ

日本では「チャーミング」という言葉を女性に対してしか使用しないが、人格的魅力と性的魅力を兼ね備えたシェーンコップをみる時、私はどうしてもこの形容詞を思い出してしまう。 彼はまごうことなき「豪傑」である。 白兵戦という、人間の肉体能力がすべて ...
アッテンボロー語録とアッテンボロー評

アッテンボロー語録 どうせ伊達と酔狂でやってるんだ。今さらマジメになったって帝国軍のマジメさにはかなわんよ。(OVA78話) 同盟から離脱した後の自分たちの行動について 人間は主義だの思想だののためには戦わないんだ。主義や思想を体現した人の ...
アッテンボローに見る反骨とジャーナリズム魂

アッテンボローは、どちらかというと理念そのものよりも、権威に逆らう行動自体に価値をおくというか、それが楽しくて仕方がないタイプにみえる。 イゼルローンが同盟政府に逆らって孤軍奮闘することになってから、彼は「行動派の学生革命家」に変身し、水を ...
ヤンの後輩のアッテンボローはやっぱり「ヤン似」だった

「未来の記録文学作家」にして「戦闘的過激的急進派」を自称する青年提督ダスティ・アッテンボロー。 ヤン・ウェンリーと「先輩・後輩の仲」で、ウマが合う・・・この時点で、明らかにアッテンボローは普通の人間ではない。彼はどのような人物なのだろうか。 ...
ユリアン語録とユリアン評

ユリアン語録 ええ、必ず守って差し上げます。 (OVA17話) ヤンに対して ぼくが従うのは、ヤン・ウェンリー提督ただおひとりの命令です! (OVA53話) 許して下さい! 許して下さい! ぼくは役立たずだ! 一番肝心な時に、提督のお役に立 ...
ヤン思想の継承者としてのユリアン

「誰に話す必要もない。自分自身に対して確認しておこう。ぼくにとって、ヤン・ウェンリーと、民主主義と、国父ハイネセンの建国した自由惑星と、自分自身の未来とはひとつのものだ、と」(外伝2巻) このような純粋な想いを決して捨てなかったからこそ、ユ ...
観察者としてのユリアン・ミンツ

物語の終幕、カリンから今後の予定を問われたユリアンは、「軍人になって専制主義の帝国と戦う、そして、その任務が終わったら・・・」と答えた。 この後、彼の心の中に浮かんだその続きが、「歴史家になり、ヤン提督の事跡を記録して、後世に残したい」(O ...